10月13日、リボーンの誕生日パーティーはつつがなくそして騒がしく行なわれた。
山本、ハル、ランボ、イーピン、ビアンキ、それに今年はお兄さんや京子ちゃんも。
皆で一日中騒いでいた。…けれど、その「皆」の中に獄寺君はいなかった。
ボンゴリアンバースデーパーティーってボンゴレファミリーの行事なんだろ!
参加しないと不利になるんだろ!
ファミリーとバイトとどっちが大事なんだよ!!
…って、マフィアになんかならない、って宣言している俺がいうのも変だけど。
「そいうえば今日ハヤトはどうしたの?」
山本と俺はぎくっとした。きっと、恐らくこの場に居る大多数の人間が気にしていた質問。
「うーん、何かあいつこのごろ忙しいみたいんなんすよね。」
山本がお茶をにごしながら答えるがビアンキは納得しない。
「いくら忙しいっていったって、あの子が尊敬しているリボーンの誕生日を
ないがしろにする訳ないわ!ちょっとツナ、あなた何か知らないの??」
「俺だって何も知らないよー。最近獄寺君とゆっくり話す時間ないもん。」
最後の方はちょっと拗ねた気持ちも入ってた。でも、そんな風にいいながらも
俺もビアンキの言葉に納得していた。
どんなに忙しくたって、リボーンの誕生日よりバイトを優先させるようなことあの獄寺君がするはずがない。
まして、リボーンの誕生日を忘れているはずもない。
…まさか、獄寺君に何かあったんじゃ。
「俺、ちょっと出かけてくる!!片付けごめん、後でやるから!」
「はひ〜?ツナさん、どうしたんですか??」
追いかけてくるハルの問いかけを振り切って俺は家を飛び出し、昨日のカフェの方角へと走って行った。
土曜日の夕方、カフェは混み合っていた。外から覗いて見ていたが、彼の目立つ銀髪は見当たらない。
(どうしたんだろう…。休憩かな?)
どうにもわからないのでツナは店の外で立ったまま20分ほど待っていたが、獄寺は一向に姿を見せない。
いつまで待っていればいいかもわからないのでツナは思い切って店の中に入ってみた。
中に入ってみるとそこは外から眺めるよりもゆったりした雰囲気で、まさにカップルに好まれそうな雰囲気だ。
こんなところに男一人で入るのはちょっと気恥ずかしい。
獄寺君よくこんなところで働けるなー…と思う一方、彼のあの端正な容姿ならこの店にも似合うかな、と納得した。
ツナがきょろきょろしていると奥から店員と思われる女性がやってきて、声をかけてきた。
「いらっしゃいませ、お一人ですか?」
「あ、はい。…じゃなくて、えっと人を捜してるんです。ここで働いていると思うんですけど、銀髪で…。」
「あら、あなたも獄寺さんを?今日は彼目当てのひとばっかりね。」
女性は「彼目当ての人、」といいながらツナの方をちらっと見たのでツナは相当恥ずかしかった。
彼女の話し振りからすると、大勢の女性が獄寺君に会いたくてこのカフェに来て、ツナと同じように彼の行方を尋ねたらしい。
「はい、友達なんです。えっと、獄寺君は休憩ですか?」
言い訳するように「友達」のところを強調して言うと、女性はちょっとがっかりした顔をして言った。
「違うのよ、彼は昨日でうちを辞めたの。」
「えっ?辞めた?」
「ええ、もともとある人からの紹介で、短期でって言う約束だったから仕方ないけれど…。無愛想だけどお客さん受けもいいし、もうちょっと居て欲しかったわ。」
獄寺君、今日はバイトしてた訳じゃないんだ。じゃあ、なんで来なかったの?まさか本当に、君に、何かあったの??
ありがとうございます、と女性にお礼を言って、俺は店を飛び出した。
どこへ行けばいいのか、獄寺君がどこにいるのか全くわからない。
でもじっとしていられなくて、俺は獄寺君のマンションの方角へ足を運んだ。
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